執筆:EugeneAmnis
テーブルについて
FormeStudioでも多用している Excelのテーブル機能。今回はこのテーブル機能について、表との違いとメリット・デメリットについて説明します。
テーブルと表
言葉的にはカタカナ程度の違いしかありませんが、Excel上では大きな違いがあります。ここで言う表とはシート上の普通のセル集合を指し、テーブル機能とは挿入タブにあるテーブルを指します。
テーブルのイメージはシートの中に表機能特化のシートを挿入する感じです。テーブル機能を箇条書きで示すと以下になります。
- セルに数式を入力した場合、その列にすべて入力される。
- 範囲を入力する際はテーブル名[列名]で指定できる。
- テーブルのデザインをテーブルタブで簡単に変更できる。
- フィルター機能が自動的に追加される。(はずすことも簡単にできる)
- ピボットテーブルや重複の削除などの機能が簡単に実行できる。
- スライサーと呼ばれる簡単で強力な検索機能が利用できる。
- テーブルから範囲(普通の表)に簡単に戻せる。
- VBAでの範囲指定が容易になる。
表と比べるとお節介に思える機能(数式の自動入力など)はありますが、利用に際しては利便性の高いものばかりです。表でも利用可能な機能はありますがテーブルの場合、上記の機能がテーブルタブにまとまっているので操作性は結構高いです。
表の特徴
テーブルと比べると機能や範囲指定などで後塵を拝すように見える表ですが、自由度の高さではテーブルとは比較にならないものを秘めています。例えば、各セルごとに違う数式を入力したりするのは表の方がはるかに簡単です。デフォルト機能なので当然といえばそれまでですが、ダッシュボードなど情報の集約と解析結果の表示では表の方が適しています。
テーブルのメリットとデメリット
テーブルのメリットはなんといっても、数式の自動入力、デザイン変更等の変更が容易にできる専用タブ、強力な検索機能、VBAを含む範囲指定の容易さが挙げられます。
特にレコードが増えるようなデータ群ではVBAやグラフの範囲指定などで頭を悩ませる必要がありません。
ではデメリットはないかといえば、互換性の問題が存在します。共同作業の容易さや端末を問わずアクセスが可能で無料であるGoogle SpreadSheetやLibreOffice Calcには同等の機能が存在せず、ただの表として表示されます。配布の際には頭の片隅に置いておく必要があります。
VBAの利用者は特に恩恵を感じる場合が多いのではないでしょうか。