開発意図

May 22, 2018
データ入力 Forme Pro Forme lite 機能

開発意図

Forme(フォーミー)は、筆者が製造現場でQC活動などのエクセルを使っていた作業の中で、あれば便利だろうなと考えていたものを形にしたものです。 このとき抱いていた要求は以下のようなものでした。

大手であれば大規模な投資を行う事で実現が可能です。しかし、多くの零細、中小企業では紙での記録に留まっているのが実情でしょう。 品質保証の基本である”情報の保管”は達成されていますが、不具合発生時の対応の遅れや、蓄積された情報が活かしづらいという現実があります。

当時はandroidが出始めた頃でした。いつか、デベロッパー達がアプリを作ってくれるだろうと待っていましたが、結果的に自分が開発してしまいました。

プログラミングはエクセルのVBAくらいしか知らなかった為、アプリの完成度は高いとは言えませんが、実際の製造現場でエクセルを使用しているユーザーの 実情はよくわかっているつもりです。

現場体験

現場の熟練者が不慣れなエクセルと悪戦苦闘しながらも現場と経営の間に入り、現場の現状を理解してもらおうという姿をよく見かけました。

熟練者はKKD 経験・勘・度胸で現場を仕切ってきた実績がありますが、経営者は数値で測れないもので判断する訳にはいきません。 そのギャップを埋めるのがデータだと思います。

熟練者が作成に寄与したであろう工程QC表に乗っ取り、監視、保管されている品質情報や在庫管理帳の情報をエクセルで扱えるようにすれば、 熟練者の苦労は大きく低減されるだろうと考えました。紙媒体からの手入力のデータ量と端末からのデータ量では、 データのない状態とある状態だと形容できるだけの差があります。そのデータで作成される報告書には雲泥の差が出る事は一目瞭然です。

現在のFormeでは企業間の契約に耐えれる程の信頼も性能もないかもしれませんが、置き換えや補助として使用できる状況は少なくないと考えています。

高価なハンディターミナルを購入するのが困難でも、Formeはandroid 4.04 Ice Cream Sandwich (2011年発表)でも操作できるように開発してあります。 使わなくなったandroid端末にインストールして試す事も容易です。

製造現場だけではない

当初は製造現場ばかりを主眼として、開発を行ってきましたがエクセルを使用している職場は大変多い事に気づきました。

そのひとつが研究者でした。ある時、亀の頸椎の外径と内径を測定している場面をTVで見かけました。 その研究者は紙に測定データを記入していましたが、その後にデータ起こしを行ったでしょう。 Formeであれば、微力ながらその手間を減らせると考えています。

また、データ入力を端末に分業することでPCを解析専門で運用する事も可能になります。

Formeはフォームの設定にQRコードを使用しています。その為、webアプリケーションとして Forme QRCoder を用意していますが、 インターネットに接続の難しい地域へフィールドワークに行く場合も多い研究者の為に、Forme内に htmlアプリとして同梱されています。 Formeは完全にオフラインで使用できるように開発されています。

結果的にこの判断は製造現場の為にもなったと思っています。 セキュリティ上の問題でインターネットに接続が難しいPCを活用できる可能性ができた為です。

QRコードを媒体にしている為に手の込んだフォームを作成する事は難しいですが、必要最低限のフォームパーツを実装しています。 表を作成する感覚でお手元のスマホが入力専用端末にすることのできるFormeを是非、お試し下さい。

次回からはFormeの具体的な機能説明をしていきます。

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